6月18日にNetflixで世界同時配信されたスタジオコロリド制作の長編アニメーション映画『泣きたい私は猫をかぶる』
豪華声優陣、高評価スタジオ制作、オリジナルストーリーということもあり公開前から多くの期待が寄せられていた作品です。
私も配信開始と同時に見ることができたので今回は「泣き猫」を見た後の感想を良いと思った点、ううん…と思った点に分けて書いていきたいと思います。
泣き猫は傑作!いいと思った点まとめ
スタジオコロリドは日本アカデミー賞アニメーション作品賞を受賞した「ペンギン・ハイウェイ」を手掛けた新進気鋭のアニメーションスタジオです。
そんなスタジオコロリドの背景・人物ともにきれいな作画に花江夏樹、山寺宏一、志田未来をはじめとする豪華声優陣の完璧な声やヨルシカの音楽が加わり、見ていて全く違和感のない作品だと思いました。
作画・音は完璧だと感じたので今回はストーリーについての感想を書いていきたいと思います。
中学生年代の悩みをうまく表現できていた
思春期特有の何とも言えない感情や悩みは複雑かつコロコロ変わりいまいち実態がつかめていません。実際に私が奥底に眠る感情をここで書けといわれても到底表現できないです。
しかしこの作品では思春期特有の家族関係のギクシャク、同級生との関係、異性との関係などの表現しずらい感情を「猫になれる」という要素を使い上手く表されていたいたとおもいます。
猫になれるという不思議なアイテムをうまく使い、一歩引いて第三者の視点に立ち、登場人物の細やかな感情を表現しているとことがすごいと思いました。
猫の太郎がかわいかった(猫でよかった)
🐱🐾 。.
— Netflix Japan Anime (@NetflixJP_Anime) June 16, 2020
🎬Netflixアニメ映画
『泣きたい私は猫をかぶる』
配信開始まで…あと2⃣日
゜・🐾🐱
6月18日、猫の世界へ🐱
🐈太郎(猫):#志田未来
ムゲが猫店主からもらった
お面の力で変身した姿。
日之出に拾われて「太郎」と名付けられた。#ネトフリアニメ #泣き猫 pic.twitter.com/ZOLqqgzSp3
筆者は家で猫を飼っているほどの猫好きでTwitterでこの作品の予告をたまたま見た瞬間に猫が出るということで即決で「見よう!」と決意しました。
実際、猫の作画は完璧で着地の瞬間やダッシュ、歩き、表情などのどれをとってもリアルでかわいかったです。また時々見せる人間らしさがより一層、太郎の可愛さの度合いを挙げていたと思います。
これは映画を見終わった後に思ったことですが、麦の変身した姿が猫で本当に良かったと思いました。(笑)
もし犬や鳥などの他の生き物だったらこんなに感動しないと思います。猫だから表現できる無言の中の感情がこの作品のキーだったのかもしれません。
世界観が確立されていたのがよかった
作中の初めから最後まで泣き猫の世界観が統一されていて安心して見られる・視聴者を落胆させないところがいいなと思いました。
ファンタジーとリアルを混同しすぎると視聴者が作品の世界観を取り切れなくなり置いてきぼりになってしまいます。最近の例えでいうと、天気の子に拳銃が出てきたようなことです。
天気を操り都市壊滅という超ファンタジー要素と拳銃を持ち警察と鬼ごっこという超リアルが不必要に混同してしまい世界観が壊れてしまっていたと感じました。(私だけかもしれませんが)
それに比べ泣き猫は冒頭から猫がしゃべり、人工的すぎるものは極力使わず(スマホで電話ぐらい)とファンタジー要素を全開にして世界観を統一していたので安心して映画の内容に集中できました。
少しファンタジーすぎた点については後で書きます。
ううん…と思った点
泣きたい私は猫をかぶるは傑作で面白かったですが、すこし「ううん…ここはどうなのかな」という部分を挙げていきたいと思います。
物語中盤の怒っている美代の顔がブサイクすぎた
本当のお母さんは家から出ていったのにも関わらずもう一度一緒に暮らそうとする父親は再婚相手を見つけ美代と同居させる、再婚相手が美代のプライベートな悩みにずかずかと入ってくるなどいろいろな悩みが爆発した時の顔が流石にブサイクだなと感じました。
「本当の気持ちを隠してこのまま平穏に暮らしたかった」という美代の気持ちを考えればあの顔になるのは理解できますが、いつもの元気はつらつの美代とのギャップで違和感をぬぐい切れませんでした。
あの顔の表現方法はよくアニメで使われ、堕落しきった人間、自暴自棄になった人間、裏切りをした人間など負のイメージによく使われます。
ファンタジーすぎたかも。猫の時間が長い。
ファンタジーで世界観を統一したのはいいですが少し偏りすぎた気がします。
序盤から中盤まではファンタジーとリアルがいい感じに組み合わさっていい感じでしたが終盤に近ずくに連れては人間には見えない領域に行くなどすこしぶっ飛びすぎた感があります。
これは、「打ち上げ花火下から見るか横から見るか」にも見られた現象で少し残念でした。
途中途中で「夏祭りに完全に猫になる」という単語がでてきて伏線かなと勝手に思っていましたが、実際には序盤以降、夏祭りにかすりもせず終わりを迎えたので不思議に思いました。
後思ったのが、
猫の時間が長すぎる
です。猫と人間の間で揺れ動くというストーリーなのである程度は理解できますが、もっと終盤に美代の頑張っている顔や照れている顔などのいろいろな表情を見たかったという気持ちが残りました。
せめて猫店主との決闘のクライマックスの時は人間の顔に戻ってほしかったです。あれでは日之出と猫の物語になってしまっている気がします。
ストーリーが分かりやすすぎた気がする。
思春期特有の悩みを分かりやすく表現してくれたことはすごいと思いますが、もっと視聴者を考えさせる物語の構成にしても面白いと思いました。
小中学生には分かりやすくて気楽に視聴できる作品だと思いますが、高校生や大人などからすると分かりやすすぎてすこし先の展開が読めたと思います。
しょうがないが声が小さい箇所がある
この作品は本来6月初旬に映画館で公開される予定でした。しかしパンデミックの影響で仕方がなくネット配信になってしまいました。
ネット配信にはどこでも見れる・楽な体勢で見れるという利点はありますが声が小さいなどのデメリットもあります。
実際、本来鮮明に聞こえるはずの会話の後ろで聞こえる会話や環境音が小さく感じました。
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