人が寝ているときに見ている「夢」。この夢はどこから来るのか、悪夢・怖い夢を見てしまう原因とそれらを見ない方法、金縛りはなぜ起きるのか、夢はどこから作られているのかをまとめています。
人はいつ夢を見る?
ノンレム睡眠とレム睡眠は知っていますか?ノンレム睡眠とは深い眠りの状態で、反対にレム睡眠とは脳が活発な状態の睡眠です。レム睡眠時は眼球が激しく動いているのが特徴です。
人がいつ夢を見ているのかというと、レム睡眠時です。ここで驚きなのがレム睡眠の状態になると毎回必ず夢を見ているということです。
ノンレム睡眠とレム睡眠は睡眠時に交互に入れ替わっています。成人で約5・6回、高齢者で3・4回、幼児期で10回ほどです。
健康体の人は毎夜平均5・6回の夢を見ています。起きた瞬間に覚えている夢はその夜の夢の中で一番印象に残った夢か一番最後に見た夢です。
「私、夢を見たことがありません!」と言っている人は起きた瞬間に見た夢を忘れてしまっているだけです。
夢を見て時間の壁を作り直す→記憶が定着する&集中力が増す
小学校の運動会の覚えている光景、3・4年前の旅行の光景などを頭に思い浮かべてみてください。
今思い出したその記憶は一生忘れることはありません。またどんなに努力しても嫌な記憶を消し去ることもできません。それはなぜかというと夢を見ているときに毎回記憶の壁を作り直しているからです。
記憶の壁とは記憶(a)と記憶(b)が混同しないように記憶と記憶の間にある壁です。この壁は覚醒時(起きてる時)に壊され、夢を見ている時に作り直されます。
この記憶の壁は最短5分で作り直すことができます。ここでオススメするのは短時間の昼寝です。
学校の授業中や会社の休憩時間などに眠くなって短時間昼寝をすると、そのあと妙に頭がスッキリしますよね。それはその短時間で夢を見て記憶の壁を作り直されたからです。
記憶の壁が作り直され頭がスッキリすると当然のことながら集中力がぐんと上がります。無理に昼寝をする必要はありませんが、疲れた時や眠い時、集中力がきれている時に昼寝をしてみてください。
ここでポイントなのが、横にならずに昼寝をすることです。
横になり昼寝をすると脳は夜の睡眠と同じように判断し、ノンレム睡眠の状態になってしまいます。
座って寝るなど、ある程度上半身を起こしておけば寝てもすぐに目が覚め、頭をスッキリさせることができます。
テスト前の一夜漬け勉強がよくないと言われているのは、寝ないことによって記憶の壁が作り直されなく、記憶が混同してしまうという理由からです。
怖い夢・悪夢を見る原因&見ない方法や対策
上で書いたように健康な人間は毎晩5・6回夢を見ています。その夢のほとんどは楽しい、happyな夢です。しかし時々、悪夢・怖い夢を見てしまう時があります。その原因は筋肉の硬さです。
基本的に夢を見ている時は筋肉がリラックスしています。筋肉がリラックスしている時は楽しいhappyな夢を見ています。しかしストレスや寒さ、疲れなどで筋肉が硬くなると悪夢・怖い夢を見てしまいます。
「悪夢or怖い夢しか見ない」と言っている人は単純に他の夢を忘れているだけです。逆に、ものすごく怖い・印象に残る夢を見ると起きて何時間も忘れられない時があります。
怖い夢(悪夢)を見ない方法は簡単で、筋肉を柔らかくさせればいいということです。
寝る前に軽めの柔軟をする。スポーツの後に体を冷やさないようにする。お風呂で筋肉をほぐす。などが効果的です。
寝る前の柔軟は精神的ストレスがかからないように軽めにリラックスしながらやりましょう。次の日の朝はかなりスッキリと起きることができると思います。
金縛りの原因
勘違いしている人が多いかもしれませんが、金縛りは怖い夢を見るから起こるのではありません。どちらかというと、金縛りが起こるから怖い夢(悪夢)を見るのです。
金縛りが起きる原因は上に書いたように筋肉が硬すぎることです。精神的ストレスを受けたときや過度に疲れているときに金縛りが起きやすいのはこのためです。
筋肉が硬いと朝のレム睡眠時に脳からの伝達がうまくいかず、体を動かすことが困難になります。
金縛りについてまとめると、
- 精神的ストレスや過度な疲れから筋肉が硬くなる
- 筋肉が硬くなり、レム睡眠時に脳からの伝達が困難になる(金縛り)
- 筋肉が硬いので怖い夢(悪夢)を見る
金縛りを見ない方法は上に書いたように筋肉を柔らかくすれば問題ないと思います。精神的ストレスを少なくするために自分の好きな香りを寝室に置いておくのもいいと思います。
夢はどこから作られているの?
夢は記憶の中から作られています。例えば昨日見た公園の風景、10年前の友達、映画の一場面、いつ食べたかも忘れた食べ物、自分が感じた感情…..などなど、人は自分の想像以上の記憶を持っています。
夢はそれらの記憶の中からランダムに混ざり合って作られます。よく見る、「怖いものに追いかけられる夢」。あれは、子供の時の鬼ごっこの記憶と映画の一場面と何年も前に見た夜の風景の記憶が混ざり合ってできたものかもしれません。
人の記憶は十人十色なので他人とまったく同じ夢を見ることはありません。(ハロウィンやクリスマス、正月、遠足の前などはみんな感じてることが一緒のことがあるので夢が似ていることがあります。)
楽しい記憶と楽しい記憶が混ざり合ってものすごく怖い夢を見ることもあります。怖い夢を見るのは筋肉が硬いことから起こりますが、怖い夢と楽しい夢をどう判別して作られているかということは詳しくはわかっていません。
世界では機械や医療技術なのが次々と開発されていますが、人間に1番身近な夢についてはまだまだ分かっていることが少ないという現状です。
将来、夢について人々は理解することができるのか、またドラえもんのように夢を支配することができるのか楽しみですね!