低身長に悩む子供に多く飲まれている「成長期応援飲料」のセノビック。
2007年にロート製薬によって発売が開始された後、CMや口コミで人気に火が付き今の地位を確立しています。
子供をもつ親に知らない人がいないほど有名な商品ですが、Twitterなどのsnsをみるとちらほら「セノビックには副作用がある」などと不安になる噂もあります。
子供に飲ませるものにもし将来弊害となりうる副作用が入っていたらたまったもんじゃありません。
そこで以下からはセノビックの副作用の有無と飲むうえで気を付ける注意点について解説したいと思います。
副作用があったらどうしよう…
セノビックはただの栄養飲料である
一部では「セノビックを飲むと身長が伸びる」という噂が広がっていますが、実際には身長が伸びることはないとされています。
これはセノビックだけに限らず、体外からとる成長サプリは身長に影響を与えないということは多くの研究で証明されています。
「セノビック」という名前から背が伸びると勘違いをしやすいですが、ロート製薬のHPには一言も身長に関する記述はありません。
詳しくはセノビックで本当に身長は伸びるか?に書かれています。
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上の記事を見るとセノビックは「身長に影響を与えることはなく、ただの栄養飲料である」ということが分かると思います。
セノビックに副作用はあるの?
ではセノビックに副作用はあるのでしょうか?
結果からいうと、セノビックには副作用はありません。
セノビックはただの成長期の子供に足りていない栄養を補うためのものなのでビタミンや鉄分やカルシウムなどが入っているだけです。将来に影響を与える怪しい薬剤などは入っていません。
以下で説明する注意点を守れば子供に飲ませても全く問題はありません。
セノビックを飲むうえでの注意点
セノビックに副作用は存在しませんが、飲むうえでの注意点はあります。これらの注意点に気を付けないと病気になってしまう可能性があります。
何事も食べすぎ・飲みすぎは体に悪くセノビックも例外ではありません。セノビックを摂取するうえで気を付けることは…
栄養の取りすぎとアレルギーです。
栄養の取りすぎで体にあられる症状とは?
セノビックにはどのような成分が入っているのでしょうか?栄養の取りすぎで体に現れる症状とはどのようなものがあるのでしょうか?
セノビックには誰もが知っていて、小さい子供でも安心安全に飲める成分しか入っていません。
↓の表はセノビックで一番人気のミルクココア味の成分表です。
エネルギー | 63kal |
タンパク質 | 1.2g |
脂質 | 1.1g |
炭水化物 | 13g |
食塩相当量 | 0.047g~0.47g |
カルシウム | 260mg |
鉄 | 6mg |
ビタミンC | 20mg |
ビタミンD | 2.8ug |
ビタミンK(K1とK2の合計) | 7ug |
タンパク質・脂質・炭水化物の3大栄養素はごく少量しか入っていないため気にしなくてもいいでしょう。食塩も同じで気にしなくていいです。
ビタミン系は肌をきれいにしてくれる(ニキビ軽減)など体を整えてくれる成分でサプリメントには必須の栄養素です。皮膚科に行くと必ずと言っていいほど処方されます。ビタミンをとりすぎるとどうなるのでしょうか?
ビタミンをとりすぎてしまっても体に異常が出ることはありません。取りすぎてしまった分は尿と一緒に排出されます。
セノビックを飲むうえで気を付ける栄養素は残った2つのカルシウムと鉄分です。カルシウムと鉄分の働きと体に与える影響を説明します。
カルシウムの働きと取りすぎの注意点
カルシウムは人の体にもっとも多く存在するミネラル(無機質)で、体重の1~3%を占めるほど重要な栄養素です。
カルシウムには「骨を強くする」という性質があります。一部ではカルシウムをとれば身長がのびるという噂がありますが、否定的な意見のほうが多いです。
カルシウムが体内に不足すると骨の中がスカスカになってしまい骨折などのケガをしやすくなってしまいます。(骨粗鬆症)
カルシウムはチーズ・牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、骨付き小魚、大豆製品に多く含まれています。
ほとんどの子供は食品から十分にカルシウムがとれていますが、乳製品が嫌いなど普段カルシウムをとっていない子供はカルシウム不足になっていることがあります。
年齢(歳) | 一日の推奨量(男性) | 一日の推奨量(女性) |
10~11 | 708mg | 732mg |
12~14 | 991mg | 812mg |
15~17 | 804mg | 673mg |
厚労省が発表している「日本人の食事摂取基準」をみると小学生後期から中学生年代にかけて一番カルシウムを摂取する必要があるということが分かります。
そういう場合はセノビックなどの栄養を補えるものを摂取しましょう。
逆に普段から乳製品をがつがつとっていてカルシウムが十分な状態でセノビックを飲むと便秘になる可能性があります。また、将来的に前立腺がんや心疾患になる可能性が増加するという報告もあります。
セノビックの1日2回という推奨を守れば問題ないと思いますが、一応気を付けておきましょう。
鉄分の働きと体に与える影響を解説
鉄分は血中のヘモグロビン量を上げてくれるという性質があります。
鉄分が足らず、血中にヘモグロビンの量が足らないと顔から赤みが消え貧血になる(鉄欠乏性貧血)、筋肉に酸素が届かなくなりすぐに息切れをするなどの症状が出る可能性があります。
鉄分はレバーやアサリの缶詰などに含まれていますが意識しないと取りずらく、子供に不足しがちです。
特にスポーツをしている子供の男子:2割、女子:5割は鉄分が足りていないといわれています。スポーツのパフォーマンスが落ちてしまったと感じたら血液検査を受けるようにしてください。
逆に鉄をとりすぎてしまうと胃腸障害(吐き気、下痢、腸の損傷)、血色素症(色素沈着)になってしまう可能性があります。
特に血色素症は将来的に脳・膵臓・肝臓・血管などに影響を与える可能性があるので注意が必要です。
こちらもカルシウムと同様、セノビックの推奨量を守れば問題はないと思いますが、普段から鉄分をとっている・錆びたような水を飲んでいるという人は注意してください。
セノビックに含まれるアレルギーに注意
セノビックには↓の定番の味が6種類存在します。
- ミルクココア味
- カフェオレ味
- いちごミルク味
- バナナ味
- ポタージュ味
- セノビックウォーター(レモン水)
各味にアレルギーがある人は注意が必要です。また、セノビックウォーター以外は牛乳と混ぜる必要があります。
乳製品のアレルギーがある人にはセノビックウォーター(レモン水味)をおすすめします。
またセノビックには卵から生まれた卵黄ペプチド「ボーンペップ」が含まれています。卵アレルギーの人も注意が必要です。
最後に
セノビックには副作用はありませんが、過剰摂取・アレルギーには注意が必要です。
基本的に栄養は食事によってとられています。タンパク質・脂質・炭水化物の3大栄養素とミネラル(無機質)・ビタミンを合わせた5大栄養素をバランスよくとるようにしましょう。
それでも足りない分はセノビックで補給しましょう!
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