「成長期に筋トレをすると身長が伸びない」は嘘!理由と正しい筋トレ方法を解説

「成長期に筋トレをしすぎると身長が伸びない」。このような都市伝説みたいな噂をよく聞きますが本当なのでしょうか?身長と筋肉の関係、成長期中の正しい筋トレ方法を詳しく解説したいと思います。

「成長期に筋トレをすると身長が伸びなくなる」は嘘

「筋トレをすると身長が伸びなくなる」という噂が出てしまう原因の一つに体操選手やその他の筋肉質のスポーツ選手に低身長の人が多いということがあります。例えば体操の内村航平は身長162㎝で平均男性に比べかなり低い身長です。

しかしここでよく勘違いする人がいますが、プロの体操の選手は筋肉があるから低身長なのではありません。体操は回転技や跳躍技が多いため結果的に低体重&コンパクトな体型の人が有利になるという特徴があります。

身長がのびる仕組みは骨の両端にある骨端線に関係があります。この骨端線の中に存在する軟骨成分が成長とともに増殖することによって背が伸びます。骨端線が閉じることにより身長の変化は止まります(男性の場合平均17歳~18歳)が、それまではまだまだ身長が伸びる可能性があります。

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骨端線が成長期に傷ついてしまうと身長が止まってしまいますが、ケガを除いて中高生が行う普通の運動や筋トレで骨端線が傷つくことはまずありません。器具を使う筋トレは成長期の弱い関節を痛めてしまう可能性がありますが、自重で行うクランチ・腕立て・スクワット・体感トレーニングなどはむしろやった方が健康にいいでしょう。身長に関しては↑の記事を参照してください。

 

身長が止まると筋肉がつきやすくなる

同級生で妙に胸筋・腹筋・腕の筋肉がムキムキの人いませんか?その人は筋トレをしているのではなく身長が止まって自然に筋肉がついた可能性があります。

男子の場合、筋肉は男性ホルモンの働きによって増加・増量しますが、男性ホルモンが活発になるのは成長期後半&成長期終了後(高校生ぐらいから)です。よってまだ男性ホルモンが少ない成長期前半・成長期中間の場合、筋肉をいくら鍛えても体表面に出すぐらい増加させるのは困難です。

筆者の私は小中学生の時週4・5でサッカーをしていましたが体はあばら骨が見えるくらいガリガリでした。(ガリガリすぎて腹筋が少し見えるくらい)しかし、高校生になり成長が止まるにつれて週3の練習で特に筋トレをすることがなく自然に筋肉がつきました。

「筋肉がつくから身長が止まる」のではなく「身長が止まるから筋肉がつく」が正しいです。

小中学生で筋肉がつかなくて不安になっている人はあまり心配しないでくださいね!筋肉がつかない=身長がまだ伸びる可能性があるとポジティブに考えましょう。逆に成長期が終わると持久力がつきづらくなるので体の成長が終わる前にランニングをしていたほうがいいと思います。

 

身長が伸びている間は潜在的な筋肉を鍛えるべき

「筋肉をつける=体操選手やボディービルダーのようなムキムキの体型」と思っている人はいませんか?筋トレには多くの種類がありますが、大きく分けると筋肉を体の表面に出すための筋トレ潜在的な筋肉を鍛える筋トレの2種類です。

前者の筋肉を体の表面に出すための筋トレは身長が止まった後、男性ホルモンが活発になるころに有効となる筋トレのため成長期中に行うには非効率的です。そこでおすすめなのが成長期中に潜在的な筋肉を鍛える筋トレを行うことです。

プロサッカー選手やマラソン選手の筋肉は主に潜在的な筋肉でできています。跳躍力、筋肉のばね力、瞬間的な力などの体の内側にある柔らかい筋肉を鍛えることによって多くのスポーツで活躍できるようになります。ただ筋肉を鍛えるだけだと堅い筋肉が増えてボディービルダーのような運動できない体質になってしまいケガが増えてしまいます。

潜在的な筋肉を鍛えるにはとにかく運動することです。長距離走と単距離走(切り返しあり)を繰り返し行う&部活などのトレーニングを一生懸命やることで効率的に鍛えることができます。

 

筋トレより重要な生活習慣

どんなに筋トレを頑張っていても生活習慣が乱れていると効果が半減してしまい理想の体に遠のいてしまいます。筋肉は「筋肉細胞が破壊される→より強くなって筋肉細胞が復活する」を繰り返すことによって増加・増大します。

生活習慣が乱れていると筋肉細胞の復帰する速度が遅くなり非効率的になってしまいます。筋トレを効率的に進めるためには栄養・睡眠が重要です。

 

筋トレをする前に栄養について学ぼう

「筋トレをするから炭水化物を摂取するのはやめよう」。このようなことを考えている人はいませんか?ボディービルダーは筋肉を体の表面に出すために炭水化物抜きということをしますが、健康の観点から言うとすごく体に悪いです。炭水化物を極端に抜くと体から異臭がでる&抗体が弱まるというデメリットがあります。

質のいい筋肉を鍛えるためにはタンパク質・脂質・炭水化物の3大栄養素をバランスよくとることが重要です。特に重要なのが肉類などに存在するタンパク質で、意識的に取ることが大切です。食事で足りない場合はプロテインで補うのがいいでしょう。

 

睡眠は毎日7時間以上とる

筋肉細胞を復活させるためには睡眠が重要になってきます。睡眠中は成長ホルモンが分泌されるため効率的に体のリズムを整えてくれます。

睡眠をしないと筋トレの効果が0になってしまうということを言っている人もいるのでできるだけ毎日7時間以上の睡眠をとるようにしましょう。

 

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最後に

「成長期中に筋トレをすると背が伸びなくなる」は間違いです。しかし逆に「成長期中に筋トレをしても筋肉がつかない」というのは本当なので、高校生になるまでは筋肉を体の表面にだす筋トレをしても非効率的だと思います。

まだ身長が伸びている場合は持久力を鍛えるようにしましょう!